2015年度
2015-2016年 展覧会
第3回企画展 北川民次
- 前期:2015年3月25日(水曜日)~5月10日(日曜日)
- 後期:2015年5月13日(水曜日)~6月28日(日曜日)
北川民次(1894-1989年)は、久保貞次郎(1909-1996年)の美術教育論に大きな影響を与え、親交の深かった画家です。静岡県に生まれた北川は、1914年にアメリカに渡り、絵画の基礎を学びます。その後1921年にメキシコに渡り、トラルパムやタスコの野外美術学校で児童美術教育に携わりながら、本格的な絵画制作にはげみます。メキシコ・ルネサンスの画家や児童画から多大な影響を受け、1936年に日本へ帰国し、翌年、二科会の会員となり画家としての地位を築きました。久保とは1938年に出会い、創造美育協会の設立に協力するなど、二人の交流は生涯にわたって続きました。
本展は、久保コレクションに224点収蔵されている北川民次の作品から久保貞次郎の肖像画や母子像、花などを主題とした約50点の作品を前期と後期に分けて展示します。前期では、北川が初期に制作した瀬戸のまちやメキシコを主題とした作品、晩年に制作したバッタをモチーフにした銅版画、他に絵本の原画など、北川が好んで描いた主題を紹介します。後期では、北川の表現豊かな版画技法に焦点を当て、貴重な原画や原版と共に木版画、石版画、銅版画などを紹介します。

<出品作家>
北川民次
主催:真岡市教育委員会
第4回企画展 ヘンリー・ミラーと児童画
2015年7月1日(水曜日)~8月30日(日曜日)
『北回帰線』などで知られるアメリカの小説家ヘンリー・ミラー(1891-1980年)は、本格的に文筆活動を開始した30代の頃から水彩画を描き始め、88歳で亡くなるまでに多くの絵画作品を残しました。1955年にブリヂストン美術館で開催された「ヘンリー・ミラー水彩画展」で初めてミラーの作品を見た久保貞次郎(1909-1996年)は、子どもの絵を思わせるような豊かな色彩でのびやかに描かれた絵画に心を奪われます。これをきっかけに久保はミラーの絵画や思想に引き込まれ、多くの作品をコレクションしました。
本展では久保コレクションの中から、1940~1970年代のミラーの水彩画の他、久保の協力で制作された版画作品や、ミラーから贈られた作品などを紹介いたします。また、2013年に久保コレクションと共に市に寄贈された児童画の一部をあわせて展示いたします。これらの児童画は、1930~1960年代に久保が世界各国で収集した作品や、創造美育運動から生まれた作品です。久保が魅了された、ヘンリー・ミラーと子どもたちの自由で生き生きとした表現の世界を紹介いたします。

<出品作家等>
- ヘンリー・ミラー
- 久保貞次郎収集の児童画
主催:真岡市教育委員会
アートリンクとちぎ2015 栃木県立美術館収蔵品展 刑部人展
2015年9月2日(水曜日)~9月7日(月曜日)
刑部人(1906‐1978年)は、栃木県下都賀郡中村(現在の栃木市都賀町家中)出身の画家です。戦後日本各地を旅し、四季折々に変化する自然を描き続けました。本展では、刑部が好んで描いた風景や、10代の頃の素描など、栃木県立美術館の所蔵作品約30点を展示いたします。

<出品作家>
刑部人
主催:真岡市教育委員会、栃木県立美術館
第29回真岡市美術展 市民コレクター展~絵付陶磁器と油彩~
2015年9月10日(木曜日)~9月13日(日曜日)
本展は、真岡市民の方が所蔵している絵付陶磁器と油彩の作品を展示いたします。絵付陶磁器からは、九谷焼を中心に薩摩焼やマイセン、現代作家のオブジェなど27点を、絵画は、近・現代作家の油彩11点と真岡市所蔵品3点もあわせて展示いたします。

<出品作家等>
- 絵画
- 朝井閑右衛門
- 安藤幹衛
- 岡田昌壽
- 五月女幸雄
- 杉田秀夫
- 田崎廣助
- 鳥海青児
- 服部正一郎
- 藤井勉
- 宮永岳彦
- 宮本三郎
- 山本彪一
- 李焱
- 陶磁器
- 恵美加子
- 九谷庄三
- 三代徳田八十吉
- 三代橋田与三郎
- 三代吉田美統
- 富本憲吉
- 松田百合子
- 九谷焼
- 薩摩焼
- マイセン磁器
主催:真岡市教育委員会
第5回企画展 瑛九
- 前期:2015年9月16日(水曜日)~10月18日(日曜日)
- 後期:2015年10月21日(水曜日)~11月29日(日曜日)
瑛九(1911-1960年)は、久保貞次郎(1909-1996年)が支援し、戦後日本の芸術家たちに多大な影響を与えた前衛画家です。宮崎県に生まれた瑛九(本名:杉田秀夫)は、1935年に日本エスペラント学会特派使節として宮崎を訪れた久保貞次郎と出会い、以後交流していました。1951年には、前衛芸術を志す画家や写真家、デザイナーなど様々なジャンルの人たちを集め、デモクラート美術家協会を結成します。この頃、瑛九はデモクラートのメンバーたちを引き連れ、真岡の久保邸にも度々訪れており、久保講堂で行われた児童画公開審査会や久保が提唱した創造美育運動にも参加していました。瑛九の制作活動は、初期は写真の技術を応用したフォト・デッサンなどを手がけ、その後は版画制作に没頭し、エッチング、リトグラフを数多く制作し、晩年には点描の抽象的な油彩の大作に取り組むなど多岐にわたっています。
本展では、瑛九や久保貞次郎と交流し、真岡市とゆかりのある額縁作家の宇佐美兼吉から1994年に寄贈を受けた宇佐美コレクションを中心に瑛九の作品37点を展示いたします。初期のスケッチから、フォト・デッサン、エッチング、リトグラフ、晩年の油彩など多彩な作品をこの機会にぜひご鑑賞ください。

<出品作家>
瑛九
主催:真岡市教育委員会
第6回企画展 竹田鎭三郎展
- 前期:2015年12月2日(水曜日)~2016年1月17日(日曜日)
- 後期:2016年1月20日(水曜日)~2月28日(日曜日)
竹田鎭三郎(1935年-)は、50年以上メキシコで制作を続ける画家です。愛知県瀬戸市に生まれた竹田は、東京藝術大学油画科を卒業後、1963年に憧れの国メキシコへ渡りました。首都メキシコ・シティで博物館に勤めながら、メキシコ中の先住民を訪ね歩き、1978年には伝統文化が色濃く残る南部のオアハカ州に移住、以後現在まで、現地の大学で後進の指導にあたりながら、メキシコの人々の生活や祭りをモチーフにした生命感あふれる作品を制作しています。竹田は久保貞次郎(1909-1996年)とも親交が深く、メキシコ渡航前には久保が推進した創造美育運動や小コレクター運動にも参加、久保を師と慕い、大きな影響を受けています。久保は竹田の芸術を高く評価し、メキシコで制作に励む竹田を支援し続けました。
本展は、久保コレクション収蔵の初期から1980年代までの版画、水彩など約50点を前期と後期に分けて紹介いたします。

<出品作家>
竹田鎭三郎
主催:真岡市教育委員会
第7回企画展 女性作家展
- 前期:2016年3月2日(水曜日)~4月11日(月曜日)
- 後期:2016年4月14日(木曜日)~5月30日(月曜日)
久保貞次郎(1909-1996年)は、生涯で百人以上の芸術家たちと出会い交流しており、その中には僅かながら女性作家も存在していました。戦前、女性が芸術家になることはまだ珍しく困難なことでしたが、戦後になると女性作家の活躍が多く見られるようになりました。久保が支援した女性作家たちも各々が独自の表現を築き、素晴らしい作品を残しています。
本展は、真岡市所蔵の久保コレクションから久保貞次郎が交流した女性作家6 名に焦点を当て、戦後の作品を中心に36 点を前期と後期で展示いたします。女性ならではの個性と魅力にあふれた作品を紹介いたします。

<出品作家>
- 小田まゆみ
- オノサト・トモコ
- 桂ゆき
- 藤本よし子
- 満志子
- ワルワーラ・ブブノワ
主催:真岡市教育委員会
この記事に関するお問い合わせ先
教育委員会 文化課 文化振興係
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真岡市荒町5191番地 本庁舎4階
電話番号:0285-83-7732
ファックス番号:0285-83-4070
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更新日:2023年03月27日