2023年度

更新日:2024年04月01日

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2023-2024 展覧会

第36回企画展 久保貞次郎ゆかりの天才アーティスト 池田満寿夫展

会期:2023年4月20日(木曜日)~6月19日(月曜日)

 画家、版画家、小説家など、マルチに活躍した池田満寿夫(1934-1997)は、真岡市ゆかりの美術評論家 久保貞次郎(1909-1996)が支援していた芸術家の一人です。久保と池田は1956年に知り合い、池田は当時交流していた前衛画家 瑛九を中心としたデモクラート美術家協会の仲間たちと栃木県真岡市の久保邸(現・久保記念観光文化交流館)によく訪れていたといいます。池田の才能をいち早く認めた久保は、1966年に池田をヴェネツィア・ビエンナーレの日本代表に推薦、池田はその国際展で版画大賞を受賞し、世界的な版画家としての名声を得ました。その後の池田は世界を舞台に活躍し、ジャンルに捉われない芸術活動を展開していきました。
本展では、真岡市所蔵の久保コレクションと宇佐美コレクションより、池田が優れた才能を発揮した版画作品を中心に紹介します。また、池田に影響を与えた瑛九や、アメリカの文豪ヘンリー・ミラーの版画作品も併せて展示します。無名時代を支えた久保との交流や、池田が情熱を注いだ版画家としての活動に焦点を当てます。

池田満寿夫展チラシ

<出品作家>

  • 池田満寿夫
  • 瑛九
  • ヘンリー・ミラー

 

主催:真岡市教育委員会

第37回企画展 新収蔵記念 富張広司展

会期:2023年6月22日(木曜日)~8月7日(月曜日)

富張広司は1936年に茨城県境町で生まれ、木版画の「白と黒」の濃淡が織りなす無限の絵画空間に魅せられ、独学で木版画の道を歩み始めます。1978年には、文化庁芸術家海外研修員及び日米友好基金の日米芸術家交換生に選抜され1年間ニューヨークに滞在しました。刺激に満ちたニューヨークの街では、美術館や画廊をめぐり、多くの作家に接することで現代美術の動向を吸収し、その体験を自身の作品へと昇華させ、アメリカ各地での個展の開催し、木版画技法の講座を開講するなど精力的に活動しました。帰国後は境町の生家にアトリエを構え、一層画業に邁進します。現在は小山市に移住し、「富張木版画美術館」を運営しながら、後進の育成と木版画の普及に尽力しています。
本展では、1980年代の代表作の一つである「トルソシリーズ」から、2022年、2023年に新たにご寄贈いただいた新収蔵作品を通して、長年の活動の一端を紹介します。画業60年を越えられてなお、より一層エネルギーに満ちあふれた、白と黒の世界が魅せる富張広司の木版画の世界をご堪能いただければ幸いです。
富張広司展チラシ

<出品作家>

  • 富張広司

 

主催:真岡市教育委員会

第38回企画展 ふしぎないきもの

会期:2023年8月10日(木曜日)~9月18日(月曜日・祝日)
絵画には人間や動物、昆虫や植物など多様な生き物がモチーフとして登場しますが、実際には存在しない空想の生き物を描く画家も少なくありません。実在する生き物であっても、画家は独自の趣向を凝らし、本物とはかけ離れた色や形で独創的な姿に表現し、新たなイメージに進化させることもあります。本展では、美術評論家・久保貞次郎にゆかりのある画家が自由な発想で描いた不思議な生き物が見どころの作品を紹介します。メキシコで活動を続けている竹田鎭三郎による神秘的な動物、久保貞次郎が美術教育の師と仰いだ北川民次が版画で表したユーモラスな河童や魔女、ニューヨークを拠点に活躍した飯塚国雄が描いたカラフルでユニークな生き物、虹のアーティストと謳われ世界的に評価されている靉嘔による美しい虹色の鳥や魚など、約20点の作品を展示します。霊獣や妖怪といった伝説の生き物や仮想世界のキャラクターは、私たちに寄り添い、癒しや笑いを与えてくれます。本展で紹介する絵画の中の生き物もまた、実に多彩で魅力的です。未知なる生き物との出会いは、楽しい、怖い、おもしろい、といったさまざまな感情を呼び起こすことでしょう。画家の果てしない想像力を感じながら、幻想的な世界観をお楽しみください。
ふしぎな生き物展チラシ

<出品作家>

  • 靉嘔
  • 飯塚国雄
  • 岩崎巴人
  • 北川民次
  • 木水育男
  • 竹田鎭三郎
  • 田辺和郎
  • ヘンリー・ミラー

 

主催:真岡市教育委員会

芳賀教育美術展 関連企画

久保貞次郎が提唱した「創造美育」の思想を引き継ぐ「芳賀教育美術展」に関連した企画を開催します。

Part1 歴代の知事賞展

会期:2023年9月21日(木曜日)~10月2日(月曜日)

真岡市ゆかりの美術評論家である久保貞次郎(1909-96)の提唱した創造美育の精神を受け継ぐ芳賀教育美術展は、今年度で36回目の開催となります。これまでに、最高賞である知事賞を受賞した作品35点を一堂に展示いたします。
芳賀教育美術展歴代の知事賞展チラシ

主催:真岡市教育委員会、一般社団法人真岡青年会議所

Part2 久保貞次郎コレクション 世界の児童画展

会期:2023年10月5日(木曜日)~10月22日(日曜日)
真岡市ゆかりの美術評論家 久保貞次郎(1909-1996)は、1952年に「創造美育協会」を設立し、児童美術教育の改革に務めた人物として知られています。1938年に真岡小学校に寄付された「久保講堂」の完成を祝う「児童画公開審査会」をきっかけに、久保は児童画研究の道に進み出しました。同年、児童美術及び美術研究のために、北米、欧州へと旅立った久保は、10ヶ月に及ぶ旅行中に17か国で交換した約3,000点もの児童画を収集しました。帰国後、持ち帰った児童画を改めて見た久保は、外国の児童画が自由でのびのびとした個性にあふれていることに衝撃を受け、それに対して日本の児童画には描こうとする精神が欠けていることを強く認識し、日本の美術教育を変えようと決意します。こうして久保は、戦後に美術教師たちの改革を目的とした「創造美育運動」を行い、教育現場に大きな影響を与えました。
現在も続く「芳賀教育美術展」は、毎年久保講堂で開催される「創造美育」の理念を継承した展覧会です。本展は、「芳賀教育美術展関連企画Part2」として、久保貞次郎が収集した世界の児童画を紹介します。創造美育の歩んだ足跡を改めて振り返るとともに、子どもたちの自由に満ちた創造力を感じていただければ幸いです。
久保貞次郎コレクション世界の児童画展チラシ

主催:真岡市教育委員会

Part3 もおか子ども美術館

会期:2023年10月26日(木曜日)~11月26日(日曜日)

真岡市では、著名な美術評論家であり戦後の児童美術教育の改革に尽力した久保貞次郎(1909-1996)が唱えた子どもの自由な自己表現をみとめる「創造美育」の理念にもとづき、2021年度から新たな事業として「もおか子ども美術館」を開催しております。本展は、子どもが自由にのびのびと創作活動を行い、美術館運営に関わる体験からつくられる子どもが主役の美術展です。
本展では、子どもが様々な素材を使って絵画や立体工作を楽しむことができる「描こう!つくろう!楽しもう!みんなの久保アトリエ ワークショップフェスタ」(9月24日(日曜日)10:00~12:00)を開催し、応募していただいた作品を一堂に展示いたします。また、「子ども学芸員~美術館お仕事体験~ 作品鑑賞会&キャプション作り」(9月24日(日曜日)14:00~16:00)にて、子ども学芸員に制作していただいたオリジナルのキャプション(解説パネル)もあわせて紹介いたします。
もおか子ども美術館チラシ

主催:真岡市教育委員会

栃木県立美術館収蔵作品展 アートリンクとちぎ2023

挿絵本の世界へようこそ~19世紀フランス・イギリスの美しい書物~

会期:2023年11月30日(木曜日)~12月11日(月曜日)

市民社会の成熟とともに、印刷文化が花開いた19世紀は、挿絵本の黄金時代を迎えました。活字本の挿絵や子ども向けの多色刷絵本、楽譜を彩る装飾やモード雑誌のイラストなど、優れた技術による芸術性に富んだ美しい挿絵本は人々の目を楽しませました。本展では、栃木県立美術館の所蔵作品から、19世紀のフランスとイギリスの挿絵本約20点を紹介いたします。この機会に挿絵本ならではの魅力に触れていただければ幸いです。
アートリンクとちぎ2023チラシ

主催:真岡市教育委員会、栃木県立美術館

第39回企画展 くらし・いとなみ

■前期:2023年12月14日(木曜日)~2024年2月12日(月曜日)
■後期:2024年2月15日(木曜日)~4月15日(月曜日)
私たちの日常は10人10色、日々さまざまな景色を見せながら移ろいで行きます。1日として同じ日を送ることができないからこそ、作家たちは、自分たちの生活の一場面を描き残したり、訪れた旅先で目にした人々の暮らしを描き留めているのかもしれません。
本展では、作家たちが日記を書くかのように描いた、人々の「くらし」や「いとなみ」をテーマにした作品を前期と後期の2期でご紹介します。現代に生きる私たちの暮らしは、めまぐるしく過ぎ去っていきますが、作家たちが日々の「くらし」や「いとなみ」を丁寧に見つめ描いた作品をご覧いただき、ゆっくりとした一時を過ごしていただければ幸いです。
くらし・いとなみチラシ

<出品作家>
前期

  • 浅香公紀
  • 小田まゆみ
  • 北川民次
  • 木村利三郎
  • 久保卓治
  • 関根伸夫
  • 竹田鎭三郎
  • 藤本よし子

 

後期

  • 飯塚国雄
  • 荻須高徳
  • 小田まゆみ
  • 北川民次
  • 久保貞次郎
  • 竹田鎭三郎
  • 吉原英雄


主催:真岡市教育委員会

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 文化課 文化振興係
〒321-4395
真岡市荒町5191番地 本庁舎4階
電話番号:0285-83-7732
ファックス番号:0285-83-4070
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