真岡の偉人「二宮尊徳」の説いた「報徳」とは?

更新日:2024年01月31日

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尊徳肖像(廻村の図)二宮尊徳資料館所蔵

報徳「徳を以って、徳に報いる」

物や人そのものにそなわっている「持ちまえ、取りえ、長所、美点、価値、恵み、おかげ」などを「徳」として、その徳をうまく使って社会に役立てていく(お返しする)ことを「報徳」と呼びました。

報徳の道は至誠と実行

「報徳」を実現させる考え方「報徳思想」と実践の仕方「報徳仕法」

「報徳思想」とは「至誠(しせい)」を基本とし、「勤労(きんろう)」「分度(ぶんど)」「推譲(すいじょう)」を実行するという考え方で、この「報徳思想」を実践するのが「報徳仕法」です。二宮尊徳は報徳思想を広め、実践することにより、ききんや災害などで困っていた多くの藩や村を復興しました。

  • 至誠 「まごころ」のこと。二宮尊徳の仕法や考え方、そして生き方の中心となるもの。
  • 勤労 物事をよく観察・認識し、社会の役立つ成果を考えながら働くこと。
  • 分度 自分の置かれた状況や立場をわきまえ、それぞれにふさわしい生活をすることが大切。また、収入に応じた一定の基準(分度)を決めて、その範囲内で生活することが必要。
  • 推譲 将来に向けて、生活の中で余ったお金を家族や子孫のために貯めておくこと(自譲)。また、他人や社会のために譲ること(他譲)。

その他の教え

万象具徳(ばんしょうぐとく)

「あらゆるものに徳はある」と考えました。これを「万象具徳」といいます。

積小為大(せきしょういだい)「小を積んで大と為す」

小さな努力をこつこつと積み重ねていけば、いずれは大きな収穫や発展に結びつくという考えです。大事を成し遂げようと思うなら、まず小さなことを怠らず努めることが大切です。

一円融合

すべてのものは互いに働き合い、一体となって結果が出るという教えです。例えば、植物が育つには、水・温度・土・養分・炭酸ガスなどいろいろなものがとけ合い、一つになって育ちます。どれもが大切なのです。

自ら体得し、人々を啓蒙した尊徳の思想

尊徳はこれまでの人生経験と、独自の発想をもとに"報徳"の教えをつくりあげました。「大自然の恵みに感謝しながら、自分が信じたことを力いっぱい行うことが本当に豊かな社会を作り上げる」というこの教えは、全国600を超える貧しい群村の立て直しを成功させる重要な鍵となったのです。

尊徳ゆかりの品々を展示 二宮尊徳資料館

二宮尊徳資料館には、尊徳ゆかりの品々を展示し、さらに詳しい資料もご用意しております。

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