「ここにしかないもの」を生み出せるまちに。 チャレンジを応援し、一流の田舎を目指す

更新日:2026年03月31日

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【まちつくインタビュー特別編・真岡市議会議員インタビュー】
市民から直接選挙で選ばれる市議会議員。市民の声を行政に届ける身近な存在ですが、一人ひとりが「どんな人なのか」を知るための情報が少ないと感じていました。そこで!まちをつくる一人の市民としての議員さんはどんな方なのか?まちつくインタビュー特別編としてインタビューさせていただきました!インタビューの趣旨に賛同し、ご協力いただいた議員のみなさまを、議席順に掲載していきます。
(聞き手:真岡市地域おこし協力隊 粟村千愛)
今回取材したのは、「赤いか」で有名、市井酒店4代目の市井元さん。これまでのご経歴や、議員として大切にしている考え方、目指すまちづくりについて伺いました。
 
市井 元(いちい はじめ)
真岡市(旧二宮町)生まれ。都内の専門学校を卒業後、広告代理店に勤務。26歳のときUターンし130年以上続く市井酒店を受け継ぐ。自治会長、ロータリークラブ会長、栃木県いちご王国アンバサダーなどを務めたのち、2023年真岡市議会議員選挙に初出馬し初当選。にのみや商工会会員、そんとくクラブ理事、芳賀小売酒販組合専務理事、真岡市国際交流協会理事、食品衛生組合指導員、久下田祇園祭実行委員会顧問などを務める。

約130年続く店を、地域にのこす

ーはじめに、ご経歴を教えてください。
 
旧二宮町の久下田で130年以上続く、市井酒店の4代目として生まれました。先祖は杜氏としてこの地に移り住んだ近江商人で、売り手・買い手・世間みんな幸せの「三方よし」の精神が代々引き継がれていると感じています。
 
小さい頃は旧二宮町役場が店の近くにあったので、いろいろな人が飲みに来ていました。そこで育ちながらも、自分自身はもっと大きい世界に出たいと感じていて、18歳で東京の専門学校へ。卒業後は広告代理店に就職し、忙しい毎日を送っていました。
 
しかし26歳の正月、実家に帰っていた夜、寝ている間に父が脳梗塞になり、2カ月後に亡くなってしまったのです。本当に突然でした。とにかくお店を開けなくちゃいけないと思い、事業を継いで現在に至ります。
 
ー継がないという選択肢はありませんでしたか?
 
子どもの頃からうろちょろしている、生まれ育った場所だから…長男だし、父が亡くなったとき自分が継ぐものだと自然と思いました。酒類業界が厳しい状況なのは知っていましたが、事業転換しようとも思わなかったですね。ずっと続いたこの店をどう維持して残していくかを、ずっと考えています。
 
昔と違い、今はスーパーでもコンビニでもお酒を買える時代。大量に仕入れられる大手と小売店とでは、価格にも差が出てしまいます。品揃えを工夫するなどしてお酒の卸売と直販をしていましたが、それ以外に何か、うちのお店でしか買えないものを売りたいと考えるようになりました。
 
そこで目を付けたのが煮イカです。この辺には煮イカを食べる文化があって、父が「酒のつまみにも」と30~40年前に商品化しました。当時はあまり売れていませんでしたが、この商品はここにしかないと思ったのです。「赤いか」と名前を変えるなどして、ブランディングに取り組みました。SNSやホームページで発信していくと、テレビなどに取材していただくことが増え、知っていただける機会が増えました。
 
物価高で販売をやめた時期もありましたが、価格を上げても食べたいという声に背中を押され、北海道の大きなイカを使って付加価値をつけて販売することに。コロナ禍で真空パックを開発したことで日持ちするようになり、常連の方のほか、SNSなどで知ってくれた全国の方にも食べていただけるようになりました。
 
SNSを活用するうち、もっと地元の魅力を知ってもらいたいと思うようになり、商品だけでなくイベントや食べ物、人物なども発信するように。真岡市インスタグラマーや県いちご王国アンバサダーなどを務めました。

真岡らしい「一流の田舎」を目指して

ーまちづくりに関心をもったきっかけは?
 
若いころから1店舗では何もできないと思っていたので、まち全体への関心はありました。大きかったのは34歳のときロータリークラブに入会したことですね。様々なボランティアに参加することで視野が広がり、地域の課題や困っている人の存在を知ることができました。それから、自分自身の価値観を見直すきっかけにもなりました。ロータリーは「四つのテスト」と呼ばれる倫理指針を掲げています。「真実かどうか」「みんなに公平か」「好意と友情を深めるか」「みんなのためになるかどうか」。これを社訓としている会社も多く、私も良い言葉だと思って額に入れ、毎日読むようにしています。近江商人の考え方とも通じるものがあり、それらを大事にしながら地域のいろいろな活動に参加するようになりました。
 
議員になったのはその延長線上のような感覚で。会う人やすべきことの幅は広がりましたが、活動という意味ではこれまでやっていたことと変わらないと感じています。困っている人の話を聞いてそれをどう解決するかが議員活動のテーマだと思っているので、困っている人が少なくなるよう、まち全体が良くなるように活動できればと考えています。
 
ー最後に、目指すまちづくりについて教えてください。
 
議員として真岡市を見ていると、ここ十数年でいろいろな改革もしているし、DX(デジタルトランスフォーメーション)にも力を入れていると感じます。複合交流拠点monacaが開館し、おふろカフェいちごの湯がリニューアルオープンするなど、全国から注目してもらえるような良い流れで進んでいると思います。
 
これからどうしていくかは難しいですが、東京やどこかの都市のまねではなく、田舎の良さを失わずに、「ここにしかないもの」があるまちにしていきたいと考えています。ここでしかできない子育て、ここにしかない店。そういうものが増えていくと、大都市に負けない「一流の田舎」になります。お金をかければよいというものでもなく、しっかり考えてこのまちにしかない価値観を見つけ出していきたいと考えています。
 
真岡は、まちづくりを自分ごととして捉えられる人が多いまちでもあります。さまざまな方と協力していくとともに、議員として、まちで何かを始めようとチャレンジする人を応援していきたいです。

取材、文章、写真:粟村千愛(真岡市地域おこし協力隊)

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