信じて話して関わって。 顔を見て話す関係で、地域を支える力になる
【まちつくインタビュー特別編・真岡市議会議員インタビュー】
市民から直接選挙で選ばれる市議会議員。市民の声を行政に届ける身近な存在ですが、一人ひとりが「どんな人なのか」を知るための情報が少ないと感じていました。そこで!まちをつくる一人の市民としての議員さんはどんな方なのか?まちつくインタビュー特別編としてインタビューさせていただきました!インタビューの趣旨に賛同し、ご協力いただいた議員のみなさまを、議席順に掲載していきます。
(聞き手:真岡市地域おこし協力隊 粟村千愛)

今回取材したのは、栃木市の栃木精工株式会社で経営にも携わり、相談役を退いたあと地域に戻って活動している日下田 喜義さん。これまでのご経歴や、議員として大切にしている考え方、目指すまちづくりについて伺いました。
日下田 喜義(ひげた きよし)
真岡市生まれ。真岡高校、宇都宮大学工学部卒。医療機器などの製造、販売を行う栃木精工株式会社で長年勤め上げる。真岡市地域公民館連絡協議会の会長、真岡市将棋連合会事務局長など地域活動にも積極的に取り組む。2015年の真岡市議会議員選挙に初出馬し当選。
成功も失敗も、ダイナミックな企業人生
ーはじめに、ご経歴を教えてください。
真岡市に一つしかないであろう六叉路のすぐ近くが実家で、今も住んでいます。真岡高校を卒業後、大学で機械工学を学びましたが、当時は就職難。希望していた上場企業には入ることができず、卒業後も就職先を探していました。友人に手伝ってもらい県内の企業を回っているとき、「良い会社にしていきたいんだ、手伝ってほしい」と言ってくださった方がおり、頼られたことが嬉しくて入社を決めました。
栃木市で医療機器の製造、販売をしている栃木精工という会社です。そこで製品の企画開発を担当しました。いまも会社を支えていると思える製品の開発や、会社の経営が危なくなって責任を取らされる寸前だった失敗など、思い出すことはいっぱいありますね。
よかったものでいうと、歯間ブラシ。今でこそさまざまな会社が作っていますが、日本で最初に作ったのは栃木精工です。昭和54、5年ごろに、歯科医院専用の歯間ブラシの図面を私が書きました。これは今でも自慢できますね。全国で製品を使ってもらった結果、効果があることが認められ、広まっていきました。いま歯医者さんに行くと、「歯間ブラシ使ってますか?これは痛くありませんからね」と言われたりするんです。時々「うちの方で実証したんだぞ」という気持ちになります(笑)言わないですけど。
失敗でいうと、大手企業から依頼を受けて納めていた手術中に使うブラシが破損したことです。臓器を摘出する手術中に使うブラシだったのですが、手術中に破損して、腹腔内に金属やフィラメントが飛び散ってしまったのです。納品先の会社から呼び出され、「これで死亡事故が起きたら、あなた責任取れるんですか」と言われて…返す言葉がありませんでした。先方の取締役の一人が、「指導監督していたのは我々なのだから、問題が起きたからといって製造元ばかり責めるのは違うんじゃないですか」と言ってくださり、なんとか事なきを得ました。当時のことは今も覚えています。
そのほかにも、ある製品を作るために大規模な製造ラインを組んだにも関わらず、異物混入がわかって取引が中止になり、大赤字を出してしまったり…会社の経営が危なくなる危機もありました。それでも、初代社長の鞄持ちからはじまり、2代目社長のお手伝いをして、常務取締役、専務取締役、相談役まで経験させていただきました。貢献ばかりしたわけじゃないけれど、なんとかプラスを残してきたつもりです。

人生の先輩たちと心の交流を
ー議員になられた経緯は?
会社で専務取締役をしている頃、地域の公民館長を10年ほど務めました。それまでは地域の誰がどこに住んでいるかもわかりませんでしたが、そこで自分の地域のことがわかるようになりました。やがて市全体の地域公民館が所属する真岡市地域公民館連絡協議会の会長に。そのころ、東日本大震災が発生したのです。自分が一番年下でしたが、多くの方に相談し、助けられてなんとか耐えることができました。花いっぱい運動や懇親会などの活動を通し、真岡はどの地域も高齢者がニコニコして汗をかいて、真っ黒になっていろいろやってるんだなと感じました。
任期が終わるころ、ここまで活動したのにやめてしまっていいのだろうかと考えるようになりました。民生委員や区長などいろいろな選択肢を考えましたが、想いを果たすには市議会議員がいいんじゃないかと周りから勧められまして。ちょうど会社も、2代目社長の息子に代替わりしたタイミング。優秀でしたし、これからやっていけるだろうと思いました。じゃあ頑張って市議会議員になって、地域に貢献できればいいのかなと思い、立候補して議員になりました。
ー活動の中で心がけていることは?
相手を信じて話し込むことが大切だと考えています。騙されたこともあったかもしれませんが、多くの素晴らしい良い人たちとも巡り会えました。株主総会で怒鳴られた相手とも、年に数回一緒に飲むような関係になれたりしますから。
私の地域には高齢者が多くて、心の中では寂しがってるのかなと思うもので、お伺いしたり話しかけたりしていますね。私は年に一度だけ、自分の議員活動をまとめた報告書を2千枚作るんですよ。それを全部、手渡しでお配りしています。軽トラに乗って1軒1軒回ってね。会う口実になるから、毎年それが楽しみで。 人生の先輩で、まだまだ元気で何かしようとしている人と話すのが、本当に楽しみなんです。
ー今後、どんなまちづくりを目指していますか。
議員としてはいま副議長の立場を預かっているので、21名の議員が動く時は、思想が違ったとしても同じ方向を向いて動けるよう、取りまとめていきたいですね。真岡市議会は、開かれた議会を目指して10年ほど活動していますが、議会開会中以外にも議員が何をやっているのか見える化したり、市民と意見交換できる機会を増やしたりしていきたいです。議員のなりて不足の課題もあるので、議員が具体的にどんな仕事をするのか、わかるようにしたいとも考えています。
地域は人口減少と高齢化が進み、足がない人もいらっしゃるので、一番はそういう方々とお話ししていきたいです。「喜義くんはもう息子だよ」と言ってくれるおばあちゃんもいて、本当にありがたいですね。議員になってからの12年の間には、亡くなった方も多くて、思い出がたくさんあります。心の交流を大切に、地域の方々の声を市に届け、少しでも不便をなくせるよう、活動していきたいです。
真岡市議会議員インタビュー・日下田喜義さん (PDFファイル: 834.4KB)
取材、文章、写真:粟村千愛(真岡市地域おこし協力隊)
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更新日:2026年03月31日