移住者インタビュー1.東京からUターン移住し、真岡で勝負
真岡を発信し、真岡で勝負する
和浩さんは栃木県真岡市出身で、家業を継ぐために東京からUターン移住されました。「真岡発を発信していきたい。企画力さえあれば真岡市でどんどん勝負ができる」と情熱的に語る和浩さん。
「真岡市は人が温かくて子育てしやすい環境です」とにこやかに語る、埼玉県さいたま市ご出身の裕子さん。
お二人に真岡市に移住するまでの経緯や移住してよかったこと不便なことなどなど。。。率直にホンネを語っていただきました!
自然溢れる環境で仕事がしたい
現在のお仕事と地元に戻ってくるきっかけを教えてください。
(和浩さん)
創業1800年(寛政12年)の老舗お節句人形・提灯の専門店にて専務取締役として店舗での販売業務から新商品の企画立案まですべてを担当しています。
現在は家業を継ぐために地元真岡市に戻ってきました。移住前は東京都に住みながら、設立して間もないベンチャー企業にて人事や経営企画業務を担当していました。
(裕子さん)
幼稚園に通う娘の子育てが中心の生活で、子どもが幼稚園にいっている間は家業のサポートをしています。結婚をきっかけに真岡市に移り住みました。
家業を継承するきっかけは?
(和浩さん)
2011年の東日本大震災が一番のきっかけとなり、真岡市内も当店舗も被害にあい、地元に戻って何かサポート出来ることはないかと思いました。
また両親もだんだんと高齢になり家業を継ぐのであれば出来るだけ早いタイミングが良いと考えていましたし、東京では人が多く、打ち合わせや会議の途中で息抜きがしたくても、オフィスビルに囲まれて息抜きができなかったので、自然溢れる環境で仕事がしたいと考えるようになっていましたね。
事業を継承するプレッシャーはどんなところですか?
(和浩さん)
1800年(寛政12年)の創業以来、今日まで220年以上、この真岡市の地にて商いをさせてもらっている以上どうしても【歴史と伝統】が重なり『九代目としてどんな自分の色を出すことが出来るのか』などプレッシャーは感じていますね。
現在は、オンラインでも、気軽にお節句人形や提灯が買えるようになったからこそ、やはり当店舗にご来店され、お節句人形を飾る意義や、お子様の健やかな成長を願い飾るという意味など、少しでも当店にてお買い上げいただけるお客様に、当店からお節句文化についての【想い】の部分をお伝えすることが出来たら幸甚です。これからも、九代目として、日々お節句文化・伝統文化にこだわりを持ち、時代と共に地元の皆さま・地域の皆さまの期待に応えていきたいと考えています。
「いちご」をモチーフにした『ベリーライト』(提灯型の照明)を作成した経緯は?
(和浩さん)
コロナ禍では夏祭りの中止が相次ぎ、お祭提灯の需要が無くなり、外出を控えるために店舗への来店者も減り、経営が大変厳しくなりました。そこで今までにない商売をしていくことを考えました。近年ではお盆での盆提灯離れもあり、若い世代の方々にインテリアとして、提灯に再注目してもらうために、手に取りやすい形、モダンなインテリア性、おしゃれなデザインなどを追求し新商品を企画しました。
また『日本一のいちごのまち真岡市』にこだわり、真岡市の特産品である『イチゴ』とちおとめ、とちあいか、スカイベリーの 三品種をそれぞれイチゴの実物をみながら興味深くデザインしました。世間で誰もやったことがないことをやることが非常に楽しくやはり意義がありますよね。
真岡市で事業をするうえでよかった点と不便に思うことを教えてください。
(和浩さん)
よかった点は人がキーワードですね。信頼し相談できる先輩や同級生が地元にいることが助かります。そうした中、貴重な意見を交わすことで企画したのが、地元『大前神社』様とのオリジナルコラボ提灯です。季節ごとに境内の風物詩などをモチーフにデザインしたコラボ提灯が完成しました。
こちらは『月見うさぎの提灯』になります。真岡市は、商工会議所や市、街全体が非常に協力的で、私自身も自分がやりたい事業が出来る環境だと思います。不便に思うことは、都内などにいく際の交通手段ですが、地方だからできないという不便さはないです。
今はZOOMなどオンラインでの環境が非常に整備されているので、そこまで問題はないですね。あとは気持ちとやる気のみです!!
月見うさぎの提灯×国指定重要文化財 延喜式内 大前(おおさき)神社
子育て目線をおうかがいします。真岡市にあってよかった施設はどこですか?
(裕子さん)
移住した方には『子育て支援センター』は良い場所だと思います。知り合いがいないと子育てはキツイと思い、友達作りに毎日いきました。顔見知りになると色々と教えてくれますよね。
また都心に比べ公園が広くてたくさんあり、とくに『井頭公園』はいいですよね。『総合運動公園こども広場』は小さい子用は周りに囲いがあるので、安心して遊ばせることができます。雨の日にふらっといける『真岡駅こども広場』もあるし、真岡市は子育てに関する施設が多いですね。
またスーパーやドラックストアもたくさんあり生活もしやすいです。
栃木県井頭(いがしら)公園(いがしらリゾート)
真岡市の好きなところは?
(和浩さん)
地域の方々が温かいところですね。地元の同級生や先輩を含めて、何かあったときに親身になって助けてくれて相談や意見をもらえる人がたくさんいます。そうした人のつながりがあることが、真岡らしいと思います。
他にも自然環境が生活スペースや街なかに溢れているところが好きですね。行き詰ったときやストレスをためたときに『行屋川水辺公園』や『真岡市東運動場』はすごくいいですよ。またここ数年、子どもが集まれる場所やイベントが増えてきていて、ファミリーの方がたくさんきています。
イベントがあると地域が盛り上がりますし、各地域ごとに全体の取り組みが非常に素敵だと思います。子どもが自ら行きたいと言いますね。
(裕子さん)
私も温かい人が多いところが好きです。気軽に相談しやすいし、気軽に話かけてくれますし、幼稚園が終ったあとのおしゃべりが楽しみです。真岡というコミュニティがそうさせるのかな。
また地元の方は気づかないみたいですが、町並みがいいですね。道路が広く、車の運転が安心してできます。都心は車が激しく自転車も多いので、公園までベビーカーでなかなかいけません。子育てするには真岡市はいい場所。心からそう思います。
真岡ハイトラ運動公園(真岡市総合運動公園) 子ども広場
生活するうえで真岡市の不便だと思うところは?
(和浩さん)
ほぼ車社会のため、JRのような交通手段があると更に良いと思いますが、生活が不便だとはあまり思いません。お酒飲むと車の代行のことを考えることくらいかな。
(裕子さん)
たしかに。私も代行車のことくらいかな。また大型のショッピング施設がないけれど、車で20分にある隣の市にある大型商業施設にいけますし。
お子様が成長された未来の真岡市はどんな市になっていてほしいですか。
(和浩さん)
子どもが未来に向けて自ら、やりたいことを叶え自己実現をする際に、身近な私たち大人が受け皿となり、内側のソフトな部分をしっかりサポートできる、希望に満ちた真岡市になってほしいです。
自治体などのハード面も大切ですが、サポートする大人側がしっかりしないともったいない。また、たくさんの真岡市発を発信していきたいですね。企画力さえあれば都心でなくても、真岡市でどんどん勝負ができることを伝えていきたいです。若い方のモチベーションや熱量もあがりますよね。うまく循環すればいいと思います。
今は楽しみしかないですね!!
(裕子さん)
真岡市は何かあったときに助けてといいやすい環境なので、今のいいところを伸ばしてほしいと思います。話をすると他の市町からきている方も結構多いですし、子育ては分からないことがたくさんあるので、自分から聞くとたくさん話せる方がいますよ。
~西村(にしむら)和浩(かずひろ)さん・裕子(ゆうこ)さんご夫妻プロフィール~
移住元:(和浩さん) 東京都品川区 (裕子さん) 埼玉県さいたま市
家族構成:祖母・父・母・娘
移住した時期:(和浩さん)2011年 (裕子さん) 2018年
移住したときの年齢:(和浩さん)30代前半 (裕子さん) 30代前半
現在のお仕事:(和浩さん)『人形のわたや(有限会社ワタヤ商店)』にて専務取締役として店舗での販売業務から新商品の企画立案まですべてを担当。
(裕子さん) 愛娘の子育てと、家業のサポート
更新日:2023年05月19日