移住者インタビュー3.いちごの自営就農でIターン移住

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更新日:2023年07月26日

『僕ん家のイチゴ!』と、息子が誇りに思っていることが嬉しい!

伴瀬さんは栃木県宇都宮市のご出身で、夫の知宏さんが『JA はが野 新規就農塾』に入塾され、卒業後にイチゴで自営就農したことがきっかけで真岡市に I ターン移住をしました。 「息子が『僕ん家のイチゴ!』と誇りに思っていることが嬉しい」と、弾ける笑顔。また 3年前からレモン栽培にも取り組んでいます。

真岡市に移住するまでの経緯や移住してよかったこと真岡市の未来など、率直に本音を語っていただきました!

主人が農家さんへの憧れから『JAはが野 新規就農塾』に入塾

いちご畑に立つ伴瀬さんご夫婦

真岡市に移住され、新規就農をするきっかけを教えてください。

主人は会社員をしていましたが農家さんの多い地域で育ち、幼少のときから農家さんへの憧れがありました。とくに作物は決めていないなか、二人で思い立って栃木県農業振興公社に相談にいきました。窓口の方から「栃木県だったらイチゴ。イチゴだったら日本一のいちごのまち真岡市」と勧められ、主人が研修機関である『JA はが野新規就農塾』に入塾しました。2~3 か月程で決心しました。勢いでしたね。研修期間の 1 年間は旧二宮町の熟練農業者さんのところで農作業を覚え、主人は卒業後に自営就農しました。私は二番手として従事しています。

伴瀬さんのいちご
伴瀬さんとお客様がいちごをみている写真

1年間の主な作業スケジュールを教えてください。

3 月末頃からイチゴの育苗が始まり、9 月の定植まで苗の管理が続きます。11 月中旬からイチゴの実が出来はじめ、5 月末ごろまで収穫します。1~3 月に出来るイチゴが一番美味しく、お客様に味わっていただきたいので、たくさん収穫するこの時期が繁忙期ですね。年間を通して設備管理や温度管理、天候次第でイチゴハウスの開閉や台風の備え、ただハウスにいるだけの仕事もあります。また 3 年前からイチゴハウスを使ってレモン栽培を始めました。11 月~2 月が収穫の期間で1つの木に実が数十個もなります。安心安全な国産レモンは需要がありますね。

就農してよかったことはどんなことですか?

息子が私たちの仕事に誇りをもっていることです。旧二宮町はとくにイチゴ農家さんが多いなか、「僕ん家のイチゴ!」と友達に持っていき自慢していたようです。収穫の忙しい時期は休みがなく息子をイチゴハウスによく連れてきたので、近くで仕事をする姿を見ていたからかな。またイチゴは年齢問わず好きな方が多く、沢山の方の喜んだ顔をみると嬉しいですね。

就農して難しいと感じることはどんなことですか?

育苗中の病気や天候、自然災害など、毎年想定できないトラブルが起きることですね。特に育苗中の病気が一番怖いので、7~9 月中は常に苗を見張ります。どの農作物も同様ですが気候変動で予想が立てにくく、遣り甲斐はあるけれど自然と対峙することは難しいし厳しいなと思います。

伴瀬さんのレモン
レモンの木

利用された支援制度(助成金)はありましたか?

研修期間中に『就農準備資金』、自営就農したときに『経営開始資金』の支援を受けました。

新規で農業を始めたので助かりましたね。今でも国や県などの就農支援情報は常にアンテナを張っています。

いちご畑に背中を向けて立つ伴瀬さんご夫婦

真岡市の好きなところはどんなところですか?

伝統のお祭りや、農事に関係する昔ながらの行事が残っているところが好きですね。流鏑馬で有名な『中村八幡宮』は、地域の方が毎年しめ縄を作って奉納しています。年末年始に餅つきや、五穀豊穣や無病息災などを祈る祭事『どんど焼き』の文化が残っています。

おじいちゃんおばあちゃんの文化が廃れずに、地域の方で大切に引き継がれているところが素敵ですね。また良くも悪くもお節介なくらい人が優しく、人との繋がりが蜜なところが好きですね。「何軒先まで知っているの?」と、面白いほど人を知っています。初めはびっくりすると思いますが慣れてくるし、特に子どもが産まれたら自治会の助けはお得です。

二人とも甘え上手で「助けてもらえるならば、甘えちゃおうっ」と頼っていますが、これからは恩返ししながら地域の方のお手伝いをしていきたいと思います。地域の色は変わらないので、移住した側がその地域に染まって甘えちゃうと良いと思います。

中村八幡宮

中村八幡宮

未来の真岡市は、どんな市になっていてほしいですか?

良いところを残しながらも、まちが刷新していって欲しいですね。地域の伝統や文化を残しながら、新しいものを受け入れることが大切だと思います。『真岡まちづくりプロジェクト』で高校生や大学生がイキイキとまちづくりに頑張っているので、若い方のエネルギーや感覚を活かして、子どもたちが自由に情報発信できる環境が整えば良いですね。子どもたちは新しい風。移住者も新しい風です。さらに風通しが良くなりますように、まちが変容していくことが大切ですね。

農業の未来に関しては『循環型農業×(カケル)』として、まちが農業兼レストランのモデル施設をつくると面白いと思います。無農薬で作った野菜を運営するレストランで使用し、家畜のフン等はたい肥化。廃棄ゴミはリサイクルし、電力は太陽光や風力などでまかないます。環境に優しいサスティナブルな取り組みは、就農者の働き方の幅が広がりますね。

 

まちつく

真岡まちづくりプロジェクト

移住元:栃木県宇都宮市

家族構成:ご主人、愛息子

移住した時期:2012 年

移住したときの年齢:30 代半ば

現在のお仕事:ばんせ苺園を経営(苺とレモン農家)、ヨガ講師

取材・文章・本人写真:檜澤しのぶ(真岡市地域おこし協力隊)

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