2016年度
2016-2017年 展覧会
第8回企画展 木村利三郎展
- 前期:2016年6月2日(木曜日)~7月11日(月曜日)
- 後期:2016年7月14日(木曜日)~8月29日(月曜日)
木村利三郎(1924-2014年)は、1924年、神奈川県横須賀市に生まれました。大学では哲学を学び、美術評論家を志す一方で、幼少の頃から好きだった絵を描くことにも力を入れ始めます。大学卒業後は画家になる決心を固め、逗子のアトリエで本格的に制作を開始し、1964年、39歳で単身アメリカへ渡りました。渡米して間もなく、木村は創作の原点となるものを模索する中で、自身が住むニューヨークを題材に、幾何学的な構成のシルクスクリーンを制作します。ここから、木村のライフワークとも言うべき「都市」をテーマとした制作が始まり、2014年にニューヨークのアトリエで亡くなるまで、精力的に創作活動を続けました。
本展は、真岡市が所蔵する木村の1960年代~1970年代の版画作品を中心に、交流のあった作家の作品や関連資料などもあわせ、約30点を前期と後期で紹介いたします。

<出品作家>
- 木村利三郎
- 竹田鎭三郎
主催:真岡市教育委員会
第9回企画展 オノサト・トシノブ展
- 前期:2016年9月1日(木曜日)~10月3日(月曜日)
- 後期:2016年10月20日(木曜日)~11月28日(月曜日)
オノサト・トシノブ(1912-1986年)は、久保貞次郎(1909-1996年)が支援し、親交が深かった画家です。長野県に生まれたオノサト・トシノブ(本名:小野里利信)は、戦前から二科展への出品や自由美術家協会に参加するなど画家として活動しており、久保とは1936 年に出会いました。1942 年に召集され、終戦後3 年間シベリアに抑留、活動中断を余儀なくされましたが、1948 年に帰国してからは、群馬県桐生市で中学校教師や養鶏業をしながら絵画制作を続けました。1955 年からオノサトの代表的な作風となる円をモチーフにした幾何形体と色彩の配列のみによる抽象作品の制作を始め、1960 年代からは、より複雑で錯視的な画面構成になっていきます。オノサトの独特な作風は、日本の抽象絵画の先駆けとなり高く評価されています。
本展は、市所蔵の久保コレクションよりオノサト・トシノブの作品31 点を前期と後期で展示いたします。絵画とは何かを追求し続けたオノサトの1960 年代~1980 年代にかけて多様化していく作品世界を紹介いたします。

<出品作家>
オノサト・トシノブ
主催:真岡市教育委員会
第30回真岡市美術展 市民コレクター展~私の好きな美術品 日本画と幾何文様の陶磁器~
2016年10月6日(木曜日)~10月17日(月曜日)
平成6年から始まった真岡市美術展は、今年で第30回を迎えました。本展は市内の所蔵家から出品のご協力をいただき、所蔵家一人一人が歩んだ人生で出会った思い出に残る美術品を展示いたします。

<出品作家等>
- 絵画
- 荒井孝
- 奥村土牛
- 神田浩二
- 木村武夫
- 小杉放菴
- 千住博
- 村上裕二
- 安田靫彦
- 陶磁器
- 井口大輔
- 伊藤信
- 加守田章二
- 坂本利夫
- 志賀暁吉
- 鈴己幸應
- 瀬戸浩
- 長倉翠子
- 濱田庄司
- 向山文也
- 和太守卑良
- 古伊万里焼
- 前漢壺
主催:真岡市教育委員会
第10回企画展 木版画展
- 前期:2016年12月1日(木曜日)~2017年1月16日(月曜日)
- 後期:2017年1月19日(木曜日)~2月27日(月曜日)
木版画はあらゆる版画の中で最も古い歴史を持つ技法といわれています。特に日本においては、浮世絵に代表される木版画の長い伝統があり、現代に至るまで様々な表現が生み出されてきました。
本展は真岡市所蔵の久保コレクションを通して、木版画の多彩な魅力を紹介いたします。戦後真岡に住み、農村や炭鉱をテーマに制作した新居広治、拓刷りの第一人者として知られる益子町出身の笹島喜平、身近な草花や旅先の風景を描いた真岡市出身の浅香公紀など、栃木ゆかりの木版画家や、油彩画のほかに版画も数多く手がけた画家の北川民次、竹田鎭三郎、木版による抽象表現を探求し、海外でも高く評価された萩原英雄など、10人の作家による約50点を前期と後期で紹介いたします。

<出品作家>
- 浅香公紀
- 飯野農夫也
- 岩崎巴人
- 内間安瑆
- 北川民次
- 笹島喜平
- 竹田鎭三郎
- 新居広治
- 萩原英雄
- 山口源
主催:真岡市教育委員会
第11回企画展 版画家池田満寿夫と周辺の画家たち展
- 前期:2017年3月2日(木曜日)~4月10日(月曜日)
- 後期:2017年4月13日(木曜日)~5月29日(月曜日)
池田満寿夫(1934-1997年)は、生涯で約1000 点の版画を制作し、その技術で優れた才能を発揮しました。池田の版画制作は、画家、小説家、陶芸家など池田の多彩な芸術活動の中でも重要な位置を占めています。久保貞次郎(1909-1996年)と池田は1956 年に知り合い、池田は当時交流していた瑛九をはじめとするデモクラート美術家協会の仲間たちと真岡の久保家によく訪れたといいます。多くの若い芸術家たちを支援していた久保は、池田の版画家としての才能をいち早く見出し、1966 年にヴェネツィア・ビエンナーレの日本代表に推薦しました。池田はその国際展の版画部門で大賞を受賞し、世界的にも実力が認められました。
本年は池田満寿夫没後20 年目の年にあたります。本展は、追悼の意を込めて、真岡市所蔵の久保コレクション、宇佐美コレクションより池田の版画作品を中心に構成し、池田と久保貞次郎周辺の画家たちの作品を交流関係と共に紹介いたします。前期では、池田の1950 年代〜1960 年代初頭の銅版画を中心に、池田と交流のあった瑛九、靉嘔、磯辺行久の作品を展示いたします。後期では、池田の1960 年代後半〜1970 年代のリトグラフを中心に、同じ時代に活躍した靉嘔、オノサト・トシノブ、文学から影響を受けたヘンリー・ミラーの版画作品を展示いたします。

<出品作家>
- 靉嘔
- 池田満寿夫
- 磯辺行久
- 瑛九
- オノサト・トシノブ
- ヘンリー・ミラー
主催:真岡市教育委員会
この記事に関するお問い合わせ先
教育委員会 文化課 文化振興係
〒321-4395
真岡市荒町5191番地 本庁舎4階
電話番号:0285-83-7732
ファックス番号:0285-83-4070
お問い合わせはこちら
更新日:2023年03月27日