令和3年度 施政方針

更新日:2023年03月27日

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 私は、市長に就任以来、議員各位をはじめ、市民の皆様からのご理解とご支援、ご協力のもと、市民の皆様との「絆」を大切にし、「選ばれる都市もおか」の実現を目指し、各施策を着実に進めてきたところであります。

 しかし、昨年は、新型コロナウイルス感染症が私たちの生活や地域経済に甚大な影響を及ぼし、本市においても「全国いちごサミット」の開催を延期するなど、一部の事業の見直しを余儀なくされました。

 この未曾有の状況の中、本市においては、

  • 子育て世帯生活支援金や赤ちゃん誕生給付金の支給、
  • インフルエンザの予防接種助成の拡大、
  • 市内全小中学校へのサーマルカメラの設置、
  • 「もおか食べチケ」の販売、

など、様々な施策を実施し、市民・事業者の皆様の支援に取り組んでまいりました。

 今後も、新型コロナウイルス感染症から皆様の健康と生活を守り、地域経済の復興に最大限努力していくとともに、本市の目指すべき都市像、「JUMP UPもおか~だれもが“わくわく”するまち~」の実現に向かって全力を注いでまいります。

 そのほか、事務事業評価や施策評価の結果、議会各会派からの建議要望、さらに、市民の皆様からの意見の反映に努めながら、真岡市総合計画2020-2024に掲げる施策の着実な推進を念頭におき、令和3年度の予算編成を行ったところであります。

 さて、令和3年度当初予算につきましては、総合計画に掲げる5つの重点プロジェクトの推進を図るための「プロジェクト推進予算」とし、一般会計338億円、「みんなの未来を育む」予算を編成いたしました。

 これは、前年度と比較いたしまして、14億5,000万円、4.1パーセントの減少であります。

 特別会計につきましては、新たに産業団地整備事業特別会計を加え、全部で6つの会計となり、その合計は、174億961万6,000円で、前年度に比べ、10パーセントの増加であります。

 水道事業会計につきましては、23億4,104万9,000円で、前年度に比べ、1.5パーセントの減少であります。

 下水道事業会計につきましては、36億2,134万1,000円で、前年度に比べ、6.5パーセントの減少であります。

 これら、一般会計、特別会計、事業会計を合わせた当初予算の合計は、571億7,200万6,000円で、前年度に比較し、1億5,229万8,000円、0.3パーセントの減少となっております。

 それでは、主要施策等につきまして、始めに、真岡市総合計画において重点プロジェクトとして掲げた項目ごとに、順次、ご説明申し上げます。

 まず、「こどもの元気な成長プロジェクト」であります。

 ICTを活用した学校教育の推進につきましては、GIGAスクール構想に基づき整備した、1人1台のタブレット端末を最大限に活用することで、子どもたち一人ひとりに個別最適化された学びを実現し、新しい時代に適合した児童生徒の資質や能力の育成を図ってまいります。

 こどもの学力向上のための取組につきましては、本市独自の学力調査を年2回実施し、一人ひとりの学習課題を明確にし、よりきめ細かな検証・改善サイクルを構築することで児童生徒の学力の向上を図ってまいります。

 英語教育の充実につきましては、小中学校に英語指導助手を配置し、特に、外国語が教科化された小学校5・6年では、児童と英語指導助手が接する学習時間を確保し、英語力の向上を図るとともに、英語指導力 向上専門員を小学校に派遣し、教員の指導力を向上させ、義務教育課程での英語教育指導体制を強化してまいります。

学校給食センターの整備につきましては、児童生徒が心身ともに健やかに成長し、安全でおいしい給食を提供するため、令和3年度から2か年で第一学校給食センター整備基本設計及び実施設計業務を実施し、建替事業を推進してまいります。

 次に、「若い世代・子育て応援プロジェクト」であります。

 「遊ぶ・学ぶ・にぎわう」の機能を併せ持つ、複合交流拠点の整備につきましては、本市では初となるDBO方式により、本年1月に公表した募集要項等に基づき、施設の設計、建設、維持管理及び運営を行う事業者の選定を行い、基本設計に着手し、令和6年度の開館に向け、事業を推進してまいります。

 UIJターンの促進につきましては、大学等の卒業後、本市に住み、就職した方が返還した奨学金の一部を助成する、就労者定住促進奨学金返還支援事業の助成対象を大学院、短期大学、高等専門学校の卒業生 まで拡充するとともに、中学生、高校生、成人式対象者の3世代に向けたPR動画等による情報発信を積極的に実施し、シビックプライドの醸成を図り、本市への定住促進につなげてまいります。

 子育て支援につきましては、子どもや保護者、妊産婦からの様々な相談に、関係機関が連携し、継続的なサポートを行う子ども家庭総合支援拠点を開設し、子育てに係る相談支援体制の充実を図るとともに、本議会に提出しております、「もおかっ子をみんなで育てよう条例」を普及啓発することで、子育て支援にかかる市全体の機運を高めてまいります。

 次に、「いつまでも安心な暮らしの実現プロジェクト」であります。

 公共交通ネットワークにつきましては、中心市街地と市郊外部を結ぶ公共交通サービスについて検討するとともに、周辺自治体との広域的な公共交通についての需要調査及びLRTのトランジットセンターへのバスの接続検討を行い、高齢化の進展などの社会情勢や地域の実情に対応した公共交通ネットワークの構築を目指してまいります。

 障がい者支援につきましては、現在、重度心身障害者への医療費助成において、助成対象者の自己負担分である、1医療機関あたり500円の受益者負担についても助成を実施し、障がい者に対する経済的支援を強化してまいります。

 包括支援体制の整備につきましては、生活圏域ごとに協議体を立ち上げ、地域で課題を把握し、地域で高齢者を支える体制づくりを行う、生活支援体制整備事業など、各種事業の充実を図り、地域包括ケアシステムの構築を推進してまいります。

 次に、「とちぎをリードする産業プロジェクト」であります。

 新たな産業団地の整備につきましては、市街化区域編入など、事業実施のための環境が整いましたので、令和3年度から、用地買収、物件補償等に着手し、真岡第一工業団地南地区の整備を推進してまいります。

 いちご日本一のまちのブランド力向上につきましては、栽培データの収集等のため、ICT機器を導入する生産者への支援や、いちご生産者の育成や確保のため、研修施設を備えた農業拠点施設の整備を進めるなど、日本一いちごの産地強化事業を実施してまいります。

 また、いちご狩りモニターツアーなどのいちごを核としたイベントの開催により、積極的かつ継続的に「日本一のいちごのまち」のシティプロモーションを展開してまいります。

 地場産業の支援につきましては、地域の原動力である小規模事業者が取り組む新商品・新サービス開発事業や展示会等への出展に対しての補助を実施するなど、地元中小企業の競争力の向上、経営基盤の安定を図ってまいります。

 重点プロジェクトの最後の項目として、「まちの活力再生・魅力創出プロジェクト」であります。

 井頭周辺の観光ゾーンの整備につきましては、井頭公園を核とした周辺エリアを一体的な観光ゾーンとして整備していくため、基本計画を策定し、取組方策や事業効果を検討してまいります。

 また、井頭温泉チャットパレスにおいては、国の補助事業を活用して整備した、グランピング施設の本格稼働に向けた実証事業を、引き続き、実施してまいります。

 魅力ある市街地の創出につきましては、民間が主体となる団体を設立し、公共施設や公共用地を活用するなど、民間の創意工夫を活かした提案により事業を展開し、中心市街地の活性化を図っていくとともに、国の補助金を活用し、市庁舎東側の花園公園において、まちの活性化に向けた実験的イベントの開催をするなど、まちなか賑わいづくり社会実験実施事業を実施してまいります。

 コミュニティFMによる防災力の向上につきましては、FMもおかを活用し、迅速かつ確実に防災情報を発信していくため、引き続き、防災ラジオの整備を進め、市民の皆様の防災意識の高揚を図ってまいります。

 総合運動公園整備事業につきましては、令和4年に開催予定である、「いちご一会とちぎ国体」及び「いちご一会とちぎ大会」に向け、人工芝サッカー場周辺の屋外トイレ、園路、広場等の整備を進めてまいります。

 続きまして、新型コロナウイルス感染症への対策についてであります。

 感染予防対策として、市民の皆様の生命及び健康を守るため、円滑かつ迅速なワクチン接種を目指し、接種に向けた準備を進めてまいります。

 また、認定こども園や保育所、小中学校への消毒液などの衛生用品を整備するなど、子どもたちや職員の安全を確保し、感染予防対策を徹底した環境整備を支援してまいります。

 市内事業者への支援としましては、新型コロナウイルス感染症や自然災害などの緊急時に迅速に資金調達できるよう、新たに緊急経営対策資金を創設し、事業者がコロナ禍の状況を乗り越えていけるよう支援を強化してまいります。

 続きまして、その他の主要施策についてであります。

 地域づくり事業につきましては、令和3年度から名称を「絆をつなぐ地域づくり事業」とし、従来の事業を継承しつつ、ごみの資源化推進のため、「地域資源回収活動支援事業」を新規事業として追加してまいります。

 防災対策につきましては、県の防災計画が改訂されたことに伴い、真岡市地域防災計画について、本市の現状に沿った内容に見直し、防災体制の強化を図ってまいります。

 公共施設の管理につきましては、新庁舎周辺整備事業の実施に伴い、施設配置の適正化について検討し、真岡市公共施設再配置計画において、最適な再配置方針を策定してまいります。

 子育て支援につきましては、コロナ禍の状況を鑑み、自宅で安心して保健指導を受けられるよう、マタニティーセミナー、赤ちゃん教室などをオンライン教室で開催するとともに、4歳児フッ素塗布事業を集団実施から歯科医院で行う個別方式で実施してまいります。

 道路交通ネットワークにつきましては、幹線道路である市道113号線や市道289号線の整備を図るとともに、地域生活道路の改良事業を進め、効率的で機能的な道路ネットワークの形成を推進してまいります。

 小・中学校の整備につきましては、防犯カメラや電話設備の計画的な更新を実施するとともに、空き教室を留守家庭児童会の教室として活用するため、真岡西小学校の空調設備設置工事や久下田中学校のテニスコート改修工事などを実施してまいります。

 文化芸術の振興につきましては、子どもたちに美術の楽しさを実感してもらうため、ワークショップフェスタ・子ども美術館を開催いたします。

 最後に、令和3年度予算の執行にあたり、一部組織機構を改編し、事務事業を執行してまいります。

 まず、総務部の再編についてであります。

 現行の総務部を、総務部と総合政策部の2部体制とし、総務部では、総務課、財政課、税務課、納税課を所管し、総合政策部では、総合政策課、情報政策課、プロジェクト推進室、市民協働推進室を所管いたします。

 総合政策部につきましては、重要施策の企画立案及び調整機能を強化するため、新設するものであります。

 また、この再編に伴い、秘書室を総合政策課内の秘書係とし、事業が完了した新庁舎建設準備室を廃止し、協働のまちづくりを包括的に推進するため、市民協働推進室を新設いたします。

 次に、市民生活部についてでありますが、市民生活課の名称を、くらし安全課に変更いたします。

 次に、産業部についてでありますが、開催の延期に伴い、一時いちごサミット推進室を閉じることといたします。

 次に、教育委員会についてでありますが、学校教育課において、教育行政における、諸課題の分析、教育施策の企画立案機能等の強化のため、教育政策係を新設いたします。

 この他、少人数の係の統合・再編や、わかりやすい名称に係名を変更するなどの改編を行ってまいります。

 以上、令和3年度予算についてご説明いたしましたが、施策の推進に当たりましては、全職員一丸となり、スピード感を持って、取り組んでまいります。

 

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総合政策部 秘書広報課 秘書係
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