令和4年度 施政方針

更新日:2023年03月27日

ページID: 13326

私は、市長に就任以来、議員各位をはじめ、市民の皆様からのご理解とご支援、ご協力のもと、市民の皆様との「絆」を大切にし、「真岡市総合計画2020-2024」に掲げる施策を推進してまいりました。

 新型コロナウイルス感染症の影響により社会情勢は日々変化しておりますが、引き続き、市民一人ひとりが主役になれる「選ばれる都市」の実現を目指して、真岡市の20年、30年後の未来を見据えたまちづくりに取り組んでまいります。

そして、予算編成に当たりましては、総合計画において本市のまちづくりの基本戦略に掲げる、

  • こどもの元気な成長プロジェクト
  • 若い世代・子育て応援プロジェクト
  • いつまでも安心な暮らしの実現プロジェクト
  • とちぎをリードする産業プロジェクト
  • まちの活力再生・魅力創出プロジェクト

の5つの重点プロジェクトに係る施策の着実な推進を図るとともに、事務事業評価や施策評価の結果、議会各会派からの建議要望、さらに、市民の皆様からの意見の反映に努め、令和4年度の予算編成を行ったところであります。

 さて、令和4年度当初予算につきましては、一般会計341億円、「未来へ 始動 いちごのまち」予算を編成いたしました。

 これは、前年度と比較いたしまして、3億円、0.9パーセントの増加であります。

 特別会計につきましては、全部で6つの会計となりますが、その合計は、167億9,627万2,000円で、前年度に比べ、3.5パーセントの減少であります。

 水道事業会計につきましては、24億9,554万8,000円で、前年度に比べ、6.6パーセントの増加であります。

 下水道事業会計につきましては、34億634万3,000円で、前年度に比べ、5.9パーセントの減少であります。

 これら一般会計、特別会計、事業会計を合わせた当初予算の合計は、567億9,816万3,000円で、前年度に比較し、3億7,384万3,000円、0.7パーセントの減少となっております。

 それでは、主要施策等につきまして、先ほど申し上げた重点プロジェクトごとに、順次、ご説明申し上げます。

 まず、「こどもの元気な成長プロジェクト」であります。

 ICTを活用した学校教育の推進につきましては、各学校にICT支援員を派遣し、GIGAスクール構想に基づき整備した、1人1台端末をはじめとするICT機器を最大限に活用することで、子どもたち一人ひとりに個別最適化された学びを実現してまいります。

 また、児童生徒の総合学力調査の結果をAI機能により分析し、個々の課題に応じた学習を提供するAIドリルを活用し、児童生徒の学力の向上を図ってまいります。

 教育国際交流の推進につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、姉妹校事業における渡航や受入れを中止しておりますが、国際的な視野を持ち、豊かなコミュニケーション能力を養うため、オンラインや手紙等による姉妹校交流を継続して実施してまいります。

こどもの体力向上のための取組につきましては、各学校の体育の授業において「真岡市体力向上プログラム」を実践するとともに、小学校児童を対象に家庭での運動を促進するチャレンジカードを配布することで、運動が好きな「もおかっ子」の育成に努めてまいります。

学校給食センターの整備につきましては、児童生徒が心身ともに健やかに成長し、安全でおいしい給食を提供するため、第一学校給食センター建替えのための実施設計業務を行うとともに、第二学校給食センターの設備増強を図る調査・設計業務を実施してまいります。

 次に、「若い世代・子育て応援プロジェクト」であります。

 「遊ぶ・学ぶ・にぎわう」複合交流拠点施設の整備につきましては、令和7年春の開館を目指し、令和4年度は、基本設計、実施設計、建設工事の着工を予定しており、子どもから高齢者まで多くの方が訪れ、市民の居場所となる施設を目指し、民間の力を活用しながら、事業を進めてまいります。

 移住定住の取組につきましては、首都圏をターゲットにデジタルを活用したシティプロモーションを実施し、本市の魅力を積極的に発信することで、移住を促進するとともに、新婚世帯に対して、購入、賃貸、リフォームなどの住宅費用や引越し費用の一部を補助する、結婚新生活支援事業を実施し、本市への定住につなげてまいります。

 子育て支援につきましては、母体への負担が大きく、合併症のリスクが高くなる、多胎妊婦の健康管理の充実を図るため、健康診査の追加助成を行い、安心して妊娠、出産ができるよう支援していくとともに、赤ちゃん誕生祝金やマタニティ手当、こども医療費の助成、保育所等における副食費の補助など各種事業を実施し、引き続き、子育てに係る経済的負担の軽減を図ってまいります。

 次に、「いつまでも安心な暮らしの実現プロジェクト」であります。

 公共交通ネットワークの構築につきましては、令和3年3月に策定した、「真岡市地域公共交通計画」に基づき、中心市街地と周辺地域をつなぐ交通手段を確保するため、実証運行事業を実施し、新たなコミュニティバス路線の導入を検討してまいります。

 高齢者福祉の充実につきましては、県の交付金を活用し、新たに施設を整備する介護施設整備法人の支援を行い、高齢者が介護が必要となっても、住み慣れた地域で生活ができるよう、施設整備の支援を行ってまいります。

 障がい者福祉の充実につきましては、障がい者の自立と社会参加を支援するため、障害者就労施設等からの優先調達の推進や地域生活支援拠点等の整備に取り組むとともに、重度心身障害者医療費助成制度において、精神障害者手帳1級の所持者も助成対象に拡充し、支援に努めてまいります。

次に、「とちぎをリードする産業プロジェクト」であります。

いちご日本一のまちのブランド力向上につきましては、生産者の収益力の向上を図り、真岡のいちごの高い品質を維持するため、ICTを活用したスマート農業の導入を促進するとともに、観光いちご園の増設に向けて、研修支援事業費補助金により、新たに観光いちご園を始める方への研修支援ができる体制を整備してまいります。

工業振興につきましては、「真岡市中小企業・小規模企業振興計画」に基づき、地場中小企業の競争力向上、経営基盤の安定を図るため、引き続き、新製品開発・販路開拓支援事業などの各種事業を実施してまいります。

 また、女性活躍の推進や子育てサポートの取組を実施し、優良事業所として認定された市内事業者が広告掲載を行った場合の経費を「えるぼし・くるみん認定取得奨励金」として助成し、就労の場における男女共同参画を推進してまいります。

産業団地の整備につきましては、引き続き、用地買収等を進めるとともに、造成工事に着手し、早期の分譲に向けて、事業を推進してまいります。

重点プロジェクトの最後の項目として、「まちの活力再生・魅力創出プロジェクト」であります。

中心市街地の活性化につきましては、高校生や大学生、社会人が参加し、公共空間の利活用方法を提案し、社会実験を行う「真岡まちづくりプロジェクト」を引き続き実施し、市民との協働によるまちづくりを推進してまいります。

また、金鈴荘の南門や遊歩道の整備を実施し、周辺の回遊性を高め、魅力ある観光資源となるよう整備してまいります。

中心市街地リノベーションにつきましては、都市計画道路中郷八木岡線荒町寿町交差点から田町交差点までの未整備区間の整備手法を検討するため、測量や調査業務を実施してまいります。

井頭周辺の活性化につきましては、井頭公園を核とした周辺エリアを一体的な観光ゾーンとして整備していくため、エリア全体の統一ロゴマークを利用した看板設置などのサイン整備や井頭公園南側園路の交通量調査を実施し、駐車場計画などを検討していくとともに、Wi-Fiアンテナや外部トイレの設置など利用者の声を反映しながら、チャットパレスのグランピング施設の整備を進めてまいります。

また、いちごのシーズン以外の集客コンテンツ造成を目指し、あぐ里っ娘周辺に収穫体験圃場の整備を進め、井頭周辺の魅力向上に努めてまいります。

 総合運動公園整備事業につきましては、令和元年度から、順次、南ブロックの整備を進めておりますが、令和4年度は、少年野球から社会人野球まで本格的な試合ができる硬式兼軟式野球場の整備に着手してまいります。

 続きまして、新型コロナウイルス感染症への対策についてであります。

 感染拡大を防止し、市民の皆様の健康と生活を守るため、芳賀郡市医師会の協力のもと、新型コロナワクチンの3回目の追加接種及び5歳から11歳までの子どもの初回接種を円滑かつ迅速に実施してまいります。

 また、引き続き、高齢者にタクシー利用料金の助成を行い、高齢者が接種会場までの交通手段を確保できるよう支援してまいります。

 保育所、認定こども園等の保育施設に対しましては、施設での感染症対策を徹底するため、衛生用品等の購入費用の一部を補助し、継続的に保育が実施できるよう支援してまいります。

 事業者への支援としましては、新型コロナウイルスや自然災害などの緊急時に迅速に資金調達できるよう、引き続き、緊急経営対策資金の利子補給事業を実施してまいります。

続きまして、その他の主要施策について、であります。

絆をつなぐ地域づくり事業につきましては、自治会での多岐にわたる課題に対応するためには、多様な人材が必要であることから、令和4年度から新たに自治会活動女性参画推進事業を追加し、自治会における女性活躍を推進してまいります。

防災対策につきましては、引き続き、防災ラジオを普及促進し、難聴地区については、簡易アンテナ設置などの受信対策を行い、迅速かつ確実に防災情報の発信ができるよう努めてまいります。

 また、指定避難所に食料品や水、防災資材、さらには感染症防止物品を整備し、感染症対策を講じた指定避難所の運営ができるよう努めてまいります。

行政のデジタル化推進につきましては、今年度末までに策定する、「真岡市DX戦略計画」に基づき、オンライン申請システムを導入するなど、アナログとデジタルを融合した、すべての市民にやさしい「ハイ フレックス市役所」を目指してまいります。

廃校利活用につきましては、地域活性化を推進するため、旧東沼、旧山前南、旧中村南小学校について、基本協定などの締結に向けた業務を進めてまいります。

空き家対策につきましては、近隣住民に危険を及ぼす空き家等の解体費用やリフォーム費用の一部を助成し、管理不全な空き家等の解消を図ってまいります。

幼児英語教育の推進につきましては、公立保育所において、AETによる英語レッスンプログラムを実施するとともに、私立の保育所、認定こども園、幼稚園が独自に実施する英語教育に対して補助を行い、幼児期から英語に親しみ、園児が小学校の英語教育にスムーズに入っていけるよう支援してまいります。

農村環境の保全対策につきましては、施設園芸農家から排出される農業用廃プラスチックなどの適正な処理を支援するため、処理費用の一部を補助することで、農村環境の保全を図るとともに、施設園芸農家の経営の安定化を支援してまいります。

道路ネットワークの整備につきましては、幹線道路である市道113号線の整備を図るとともに、地域生活道路の改良事業を進め、効率的で機能的な道路ネットワークの形成を推進してまいります。

良好な市街地の形成につきましては、今後のまちづくりの指針となる「都市計画マスタープラン」が、令和5年度末に計画期間の中間年度を迎え、また、「真岡市総合計画基本構想」等との整合を図る必要があるため、令和4年度から5年度にかけて計画の見直しを実施してまいります。

 地域と学校の連携強化につきましては、令和4年度から真岡東中学校にコミュニティ・スクールを導入し、地域と学校、教育委員会が一体となって子どもたちの成長に関わっていける体制づくりを推進してまいります。

 第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」及び第22回全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」につきましては、本市で開催される、「少年男子サッカー」などの競技会の成功のため、万全を期すとともに、本市を訪れた方が「また、真岡市に来たい」と感じていただけるよう魅力発信に努めてまいります。

最後に、令和4年度予算の執行に当たり、一部組織機構を改編し、事務事業を執行してまいります。

 まず、総務部についてでありますが、自治体DX推進計画に基づき、本市行政のデジタル化を推進するため、デジタル戦略課を新設いたします。

 次に、総合政策部につきましては、情報政策課を再編し、現在の広報広聴係とシティプロモーション係に、総合政策課秘書係を加え、秘書広報課を新設いたします。

 また、地域の実情に合わせた交通ネットワークの構築を進めるため、総合政策課に交通政策係を新設いたします。

 この他、課の新設や業務見直しに伴う係の廃止や業務の移管、課名・係名の変更などの改編を行ってまいります。

 以上、令和4年度予算についてご説明いたしましたが、施策の推進に当たりましては、全職員一丸となり、スピード感を持って、取り組んでまいります。

この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部 秘書広報課 秘書係
〒321-4395
真岡市荒町5191番地 本庁舎3階
電話番号:0285-83-8098
ファックス番号:0285-83-8914
お問い合わせはこちらから