脳血管疾患を予防しよう

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真岡市の現状

真岡市民の死亡原因は、1位がん、2位心疾患、3位脳血管疾患となっています。

特に脳血管疾患や心疾患の主な原因となる

高血圧、高血糖、脂質異常症全国や県と比べて多くなっており

これらの対策は本市の重要な課題です。

真岡市民は 塩分摂取量 が多い傾向にあります!

塩分や脂質、糖質の摂りすぎは、動脈硬化に繋がり、

放っておくと生活習慣病、脳血管疾患を発症する原因となります。

脳血管疾患は麻痺等を起こし、要介護状態になる原因の多くを占めるため、

特定健康診断による健康チェック、その後の生活習慣の見直し、必要時は治療が必要となります。


本市では、誰もが生涯にわたって健康で自立した生活が可能となるよう、糖尿病、高血圧、脂質異常症、がんなどの生活習慣病の発症予防・重症化予防を推進しています。

脳血管疾患死亡率の栃木県、芳賀郡との比較

栃木県保健衛生事業団 健診データより

生活習慣病とがんの費用額

生活習慣病とがんの費用額が全体に占める割合では、生活習慣病が年々増加しており、平成 26 年度は 42.9%となっています。栃木県と比較すると、生活習慣病の割合が高くなっています。

生活習慣病の費用額の内訳をみると、高血圧性疾患が 9.2%と最も多く、次いで虚血性心疾患等、腎不全となっています。

 

脳血管疾患とは

脳血管疾患(脳卒中)とは、脳の血管が急に破れたり、詰まったりして脳の血液の循環に障害をきたし、様々な症状を起こす病気です。

 

脳血管疾患(脳卒中)の種類

脳梗塞:脳の血管が狭くなったり詰まる事で起きる

脳出血くも膜下出血:脳の血管が破れることで起きる

これらは高血圧が最大の原因です。

こんな時は要注意!脳血管疾患の症状

脳血管疾患の症状は突然現れることが多いです。下記のような前ぶれ症状が起こることもあります。

こうした症状が現れたら、様子を見てはいけません。

1分1秒を争います。すぐに救急車を呼びましょう。

・激しい頭痛

・力が入らず立てない、歩けない、ふらつく

・片方の目が見えない、物が二重に見える、視野が一部欠ける

・ろれつが回らない、言葉が出ない

・手足、顔のしびれや麻痺、動かなくなる

脳血管疾患を放置すると…

栃木県は脳血管疾患の死亡率が全国平均より高くなっています。

命が助かっても後遺症を残す事があり、手足のまひや言語・視覚・感覚障害等、生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼします。

脳血管疾患を発症した方のうち、

半数以上の方は重い後遺症が残ると言われています。(車椅子生活,寝たきり等)

(脳卒中データバンクより)

家族の介護が必要となった場合、4年以上介護した者の割合は4割を超えています。(生命保険文化センター調査)

実際に介護に要した費用は、住宅改造や介護用ベッド購入等の一時費用の合計が69万円、月々の費用が平均7.8万円となっています。

脳血管疾患は予防できます!

脳血管疾患の原因

【生活習慣】塩分・脂肪・糖の摂りすぎ、運動不足、お酒の飲みすぎ、喫煙

【危険因子】肥満、高血圧、脂質異常症、糖尿病、メタボリックシンドローム、心房細動

肥満は脳血管疾患だけでなく高血圧や糖尿病、脂質異常症等の生活習慣病の原因です。

理想の体重、BMI標準を目指して減量しましょう。

 

<脳血管疾患予防10か条>

1.手始めに 高血圧から 治しましょう

2.糖尿病 放っておいたら 悔い残る

3.不整脈 見つかり次第 すぐ受診

4.予防には タバコを止める 意志を持て

5.アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒

6.高すぎる コレステロールも 見逃すな

7.お食事の 塩分・脂肪 控えめに

8.体力に 合った運動 続けよう

9.万病の 引き金になる 太りすぎ

10.脳卒中 起きたらすぐに 病院へ

高血圧は脳血管疾患の最大の原因です

高血圧は自覚症状がなくても血管に常に負担がかかっているため、動脈硬化が進行します。

血圧が正常の人と比べ、140以上/90以上の方:約3倍

180以上/110以上の方:約8.5倍

脳血管疾患が起きるリスクが高くなります。

(高血圧治療ガイドライン2009より)

特に朝の血圧が高いと脳血管疾患になりやすいという報告があります。

家庭での血圧を測り、自身の血圧を知っておく事が大切です。

【目標血圧値】

診察時:130/80mmHg未満

家 庭:125/75mmHg未満

収縮期血圧(上の血圧)110~130mmhgを目標にすると、

脳血管疾患・急性心筋梗塞を起こす率が33%減少!

 

<家庭血圧の測り方のポイント>

・毎日決まった時間に測る

朝の起床後1時間以内、排尿後、朝食・服薬前に。就寝前にも測る。

・腕は心臓と同じ高さで測る

・ゆっくり落ち着いて測る

座って1~2分待ち、落ち着いてから測る

・きちんと正確に記録する

できれば測った時刻、心拍数も併せて記録する

高血圧予防・血圧を下げるコツ

真岡市民は「塩分摂取量」が県内で1番多いです!

塩分を多くとる人ほど、脳血管疾患、高血圧になりやすいです

毎日の食事の見直しが大切です。

 

<ポイント1 減塩>

【1日の目標塩分量】男性:7.5g 女性:6.5g 高血圧の方:6.0g

(塩分量の例…みそ汁1杯:約2gラーメン1杯分の汁:約4.8g

・外食と味付けが変わらない場合は、うす味を心がける

・食卓でかけ醤油、塩をしない

・酢、レモン、香味料、ダシ等で工夫して味付けする

・惣菜、漬物、塩辛、ベーコン、ウインナー等加工食品を控える

・めん類の汁は残す

・外食や食品を買う時は栄養成分表示に注意する

ナトリウム(mg)で表示されている場合、2.54/1000をかけると食塩相当量(g)になる

<ポイント2 野菜をとろう>

・1日の目標野菜摂取量は350g以上です(小鉢5~6皿分)

野菜等に含まれるカリウムは塩分を体外に排出し、血圧上昇を抑えます。

(ほうれん草、トマト、アボカド等)※腎機能に異常がある方は医師に相談

 

<ポイント3 適度な運動>

週4回以上汗をかく程度の運動を行う人と比べ、

ほとんど運動をしない人は1.2倍脳血管疾患発症リスクが高いです。

適度な運動は生活習慣病を改善させ、脳血管疾患の予防に繋がります。

散歩、ジョギング等の有酸素運動(毎日30分、または週180分以上)で

高血圧の人:血圧が低下

糖尿病の人:インスリン感受性が改善

脂質異常症の人:善玉コレステロール増加

等の効果が得られます。

まずは1日10分(1,000歩)多く歩くことを目標にしましょう!

・ゴミ出しついでに散歩

・エレベーターではなく階段を使う

・いつもより遠くの駐車場に停める

<ポイント4お酒は適量に>

・適量を超える飲酒は血圧を上げます。適量を守り、休肝日をつくりましょう。

(日本酒:1合、ビール:500ml1本等)

<ポイント5禁煙>

・たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させ、血圧を上げます。

<ポイント6十分な休養と睡眠>

・ストレスや過労は血圧を上げます。十分な睡眠やリフレッシュで身体を休めましょう。

参考